大判例

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東京高等裁判所 昭和43年(ネ)1596号 判決

もつとも前示のように被控訴人は前記敏死亡前同人が表見相続人として占有していた卯之次郎の遺産の一部を表見相続人敏から数回にわたり贈与されているのであつて、この部分は敏の相続人としてその遺産を承継しているわけではないが、被控訴人は表見相続人敏の相続人としてその地位を承継したものであるから控訴人に対しては敏と同様表見相続人たる地位を有するものであつて、しかも本来控訴人が相続すべき卯之次郎の遺産を敏から承継して現に占有している以上、右承継の原因が贈与であると相続であるとを問わず、右占有にかかる遺産全部につき控訴人から相続回復請求権の行使を受けることを免れないものと解するのを相当とするから、前示の事実関係の下では、控訴人は被控訴人が敏から贈与をうけた財産および敏から相続した財産について、いずれも相続回復請求権を行使しうると共に被控訴人は控訴人に対して右両者につき相続回復請求権の特別時効を援用することができる。

(川添利 荒木 長利)

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